対位法、和声法、音楽史のプログラムを学んだジュネーブ高等音楽院で、ピアノ科のディプロムを取得。
1994年にディプロムを取得した際、学業を続けることよりも、私の父に見守られながらの、リコーダー製作の道に進みました。
音楽院で学んだことは、楽器をより身近に理解することに大いに役立っています。初めの段階から、工作機器は最高の物を揃え、常に質の良いものが作れるようにしました。
たしかに、投資金額もかさばりますし、使い方も難しく、技術がいりますが、この工作機械によって、高精度で高い技術を得ることができます。
2000年には、グラナディラ材によるボエムスタイルのリコーダーの製作を始める。
最新の技術と伝統的な工法の良い面を生かして、質の面では最高に満足できる物づくりをしています。
弦楽器の怪物と言われるだけあって、技術的にはかなりの困難にぶち当たりました。
しかし、工作技術への情熱がこの悪魔的な楽器の製作に必要な技術の習得に役立ちました。
日本やアメリカの同業者との50年から100年の技術の差を乗り越えて、楽器の製作過程にベーリングやブレードの工作技術を取り入れました。
この粘り強さが認められ、2006年には優秀楽器製作者賞を受賞。
大臣とシャンパンのグラスを交わしたあとは、製作にもどり、いくつかのバロック・フルート、ソプラノリコーダー 415Hzからボイスリコーダーまでをご提供しています。
これらのリコーダーは、オリジナルの音域でご提供しています。(モデルにより、392Hz
と 412
Hz)。プレバロック・リコーダーは、Ganassi
in G, Soprano Van-Eyck,
そしてRafi
Recordersとなります。私のリコーダーは、ツゲまたはカエデ材、グラナディル材でご提供できます。ツゲは、扱いの難しい材質で、安定させるためのプロセスはとても
厳格です。
しかしながら、ツゲの特別な音質は、リコーダー演奏者には好評です。
グルナディル材はアフリカブラックウッドとも呼ばれ、木質は基本的に重硬なDalbergia属の広葉樹、熱帯木材の中では高級品。アフリカ産の黒檀とは対照的に、亀裂が入りずらい。
カエデ材は、軽い木質ながら柔らかく、力強い音を出す不思議な木材です。また、カエデ材のリコーダーは、非常に結露に強いと言う特徴を持っています。
私のアトリエから巣立っていったリコーダーが、私の手元に戻ってくる事は非常に稀です。私の作成したリコーダーは、日常のお手入れのみで、一度も修正の必要はないのでしょうか?ぜひとも、修正に出して頂ける事をお願いいたします。後悔する事はないでしょう。
最後に、私のリコーダーを購入してくださる方々、または、時には楽器を購入にしては高すぎる投資をしてくださる、リコーダー演奏者の方々に最大の感謝と敬意を表します。
感謝を表明して、私の製作したリコーダーは2年間の保障付です。まれに発生する亀裂に対しても、製作者として責任を負います。また自分自身が音楽家でもあることから、私の作製する楽器は自分自身を魅了するものであります。
そして、このホームページを通して、私の楽器製作者としての制作活動とコンセプトをご理解して頂ければ幸いです。素晴らしい楽器は、偶然生まれるものではない、と言う確信に基づき、厳格さを製作概念にしています。
高音に入る時の速さ、低音の力強さ、洗練された音色は高貴な楽器には欠かせません。さらに、個性や演奏者のオリジナリティを可能にする楽器であることでしょう。
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